市政の動き−私たちのお約束(選挙公約)
【11.03.30】「財政力」をどこに
どうしても大型公共事業に偏重していく
岐阜市の財政は、借金も減らしつつありますが、使いみちが自由な「財政調整基金」という81億円もの“貯めこみ金”があります。アンケートの回答でも多くの関心が寄せられていた「岐阜大医学部跡地整備計画」。300億という巨費と市民の声を聞かない強引でチグハグな計画が批判をあつめています。当初は「図書館と市役所の一部移転」という計画でしたが、突然「市役所全部と、後に市民会館」に大幅変更となりました。移転後の跡地利用も何もなしにです。これでは、いまだに多くの問題を抱えてる「ハコモノ行政の踏襲」の批判をまぬがれません。
長良川ホテル跡地に計画されている「うかいミュージアム」も、14億円をかけて長良川の鵜飼をスクリーン上に映像と音で再現しようとする施設で、岐阜市は“観光の起爆剤に”との意気込みですが、「鵜飼の本物の味わい」や「500円の入場料で年間17,500人の入場者&管理費1億円」との説明に「非現実的な見込み」「ハコモノは自然の景観に合わない」との批判や疑問の声も強まっています。
まちづくりにもチグハグさが目立つ
企業誘致計画の「ものづくり産業集積地」にも疑問符がつきます。市が土地を購入・整備して製造業を主に誘致し、産業の「集積地」にしようと柳津上佐波西地区で計画を進めていますが、当初の予定よりも大幅に経費がかさみ、用地整備費だけで17億5000万円にも膨らみました。その上、来るかどうかも分からない企業向けに建設費1割補助(上限15億円)の特別な「補助金上乗せ策」まで行うと言うのです。いま岐阜市内で頑張っている事業所には、わずか13,000円ずつ※しか振り向けないのにです(※2010年度の市商工業振興費予算は3億327万円、1事業所あたりの換算)。市内の中小企業から徴収する税金には何の免除もなく、一部の企業誘致向けの補助金に化けていく事態は、とても納得できるものではありません。