市政の動き−議会・政策・見解

【24.04.10】3月議会の討論

堀田信夫市議の3月議会の討論

 第1号議案 令和6年度岐阜市一般会計予算について
※議会費   
かねてより申し上げてきていますが、物価高騰で厳しい生活を余儀なくされている市井
の人々を思ったとき、*政務活動費の引き下げを行うこと*海外視察旅費は、友好・姉妹都市の公式訪問に限定すべきと考えます。

※財産管理費 ※河川水路整備に含まれる。
旧本庁舎解体、跡地活用に向けた関連の予算についてです。
本庁舎解体における廃棄物の撤去 195,000千円
本庁舎敷地内の水路の移設費   186,000千円
政策立案の甘さの極み 重く受け止めるべき
事前にわかっていたなら、そのことを告知して、公募となったのでは。
水路が隅にあります。一部にがれきがあります。
 政策の展開は変わってきた、事前の一策(細江市長) 
 なによりも、事態が解明できない組織の体質も問われなければならない。
 跡地の活用は、土地の貸与であり、残置しての活用も選択肢のひとつである。

※住民基本台帳費
 総合住民記録システムはじめマイナンバー関連の予算です。
個人情報の漏洩、健康保険証紐づけにともなう不自由さなどマイナンバーが抱えている問題は払拭できるものではありません。

※市街地再開発事業
 駅前再開発事業への助成 1,235千円
 市街地にはグラッスルを含めマンションが林立、それらの部屋にかなり空き室があるのが現実です。この先さらに需要があるのか。税金を投入しマンションを建てる必要があるのか疑問が尽きない。本市に“人口のダムづくり”はそぐわない政策です。景観も台無し。

※公園整備事業  
柳ケ瀬広場整備 きっかけは、老朽化し放置されたビルが柳ケ瀬の真ん中に立っていることに端を発しています。地上部は取っ払い、地下を残して広場との考えですが、築50年を経過したビルの地上部は危険で、地下は心配ないなどは、いかにも乱暴。耐震調査の結果いかんでは補強も必要。
地下に構造物を抱えることで用地の用途が制限される。後々お荷物。さらに
使い道はこれから考えるという場当たりさ。行政が無目的で物件の取得は許されません。
※小学校建設費 
藍川小学校の校舎解体費 実施設計 建物事前調査  28,200千円
            義務教育学校 藍川北中 施設整備 639,000千円
中心部においては、学校統合のさいには、旧校舎を解体することなく活用している。
さらに、 南庁舎は依然として廃墟ビルとしてそびえたっている。税金を投入して使い手を探している。
郊外となると、いとも簡単に、取り壊す。
 地域のみなさんの意見も聞かれたとのことであるが、どこまで広く深く意見交換したのか疑問。この地域は市営住宅が無くなり、県営住宅も集約化が進められてきている。こんな地域だからこそ、住民と行政が一体となったまちづくりが求められる。
       過去の例 岐陽中学 芥見南小学校 明徳小学校 徹明小学校

※青少年育成費 
放課後児童クラブの一部を民間委託が提案されています。3校6教室
業者選定はプロポーザル公募とのことですが、学校給食の調理業務事業者選定がプロポーザルから、競争入札に変更されたように、市場の原理に委ねることになっていくことが心配です。場所・人材の確保、運営は市が責任を果たすべき。

※学校給食 
*調理業務の委託 8小学校 22中学校
 昨年度、競争入札によって事業者は選定されています。
委託料はトータルで18%減、金額にして6,700万円減。
この数字が従事者の方々に、何某の影響を及ぼしてないか心配が尽きないところです。

*給食費の値上がりにたいする補助が計上されていますが。
小学校 4500が5330円 +830円  420円/月  18%
中学校 5380が6270円 +890円  450円/月  16%
学校給食の無償化が県内、全国の大きな流れ、そんな只中にあって、負担の増加は家計に大打撃。
保護者アンケート 9、879名から回答があったとのことですが、無回答は19,444名 
回答率33.6 
なぜ、回答がないのか?言っても無駄、あきらめ? この方々がどんな思いであるのか寄り添うべき、回答無さを厳しく受け止めるべき 全額助成すべき
スマート連絡帳登録者 29,323名
         

第4号議案 令和6年度岐阜市国民健康保険事業特別会計予算  
第29号議案
中低所得層の減免幅が拡大されますが、市独自の減免制度は廃止されます。
平均4人家庭(大人2人、子ども2人) 所得346万円 
年額509,150円・・・530,880円 +21,730円 この先4年間、毎年値上げです。
協会けんぽのみなさんと比べると、その負担の差は大変なものです。 
国保加入者は自営業者 農家などを主な対象者を想定の制度、今ではサラリーマンの健保に加入していない非正規労働者・フリーランス、75歳未満の年金生活者が多くなってきています。
サラリーマンに比べて低所得層が多いにもかかわらず、保険料の負担率は逆に重くなっています。収入がさがってきているのになぜ、保険料が高くなる?素朴な疑問の声です。
強制保険ですから国が、負担の割合を元に戻し、引き上げるべきですし、市としては独自の軽減措置を引き続き行うべき。

第5号議案 令和6年度岐阜市介護保険事業特別会計予算    
第27号議案
料金の基準月額が引き上げられます。6,700円・・・6,900円 +200円
第一段階から第3段階の方々への配慮は見られますが、それ以降の皆さんの負担増加は重いものがあります。
被保険者に占める高齢者の割合が高くなってきています。制度の抜本的対策が急務であると考えます。

第6号議案 令和6年度岐阜市後期高齢者医療事業特別会計予算
令和4・5年 令和6・7 平均上昇年額12,54%(8785円/年) 78,863円/年
後期高齢者になって途端に料金が高くなる。収入は変わらないのに信じられない。の声も届いています。
協会けんぽから 国保 国保から後期高齢 年を重ね 収入も下がっていくのに 医療保険の料金は上がっていく 高齢者いじめとしか言いようがない。
第17号議案 岐阜市職員定数条例の一部を改正する条例制定について
差し引き▲1ですが、保健衛生部において27名と大きな削減が含まれています。コロナが第5類移行したことの反映でしょうが、もとより人員が足りているところではないと受け止めている。
さらに、保育所3か所の民営化にともなっての定数減が含まれていますが、そもそも民営化については、懸念することが多々ありことから反対です。



第22号議案 岐阜市公立大学法人評価委員会条例制定について
第39号議案 岐阜市公立大学法人の定款を定めることについて
薬科大学の独立法人化によって学校経営は法人の責任。
効率的経営や自己資金の獲得が強められる。
資金に結びつかない幅広い教養教育や基礎科学の研究、地域貢献などが弱まるのではと危惧する。
法人化しないことには「大学間競争に勝てない」「優秀志願者が受け入れられない」な
ど、強調されてきましたが、学問研究は競争ではない
「直営方式が障害」「自主性が発揮できない」
学長は市長の任命、教育研究が市長の意向に左右されるなり、むしろ大学の自主性が損なわれる。
学費も、議会が議決する上限額の範囲で法人が決めるため、学部ごとに異なる学費ととなり、高額となることが危ぶまれています。
公立であるがゆえに、今日までの輝かしい伝統が築きあげられてきたとこと。



第35号議案 岐阜市立学校設置条例の一部を改正する条例制定について
義務教育学校2校の設置にかかる案件
9年間、一つの学舎で6歳から15歳の子どもが学校生活を送ることに困難さはないのか。
「中一のギャップ」が挙げられていますが根拠はありません。
文部科学省国立教育政策研究所生徒指導・進路指導研究センターが作成した資料は、中学校で顕在化するいじめや不登校問題は、すでに小学校から始まっていることを明らかにしています。
小学校卒業は節目 気持ちの切り替えのチャンスでもあるのではないでしょうか。
生徒同士、先生との関係などで、一つこじれると9年間はつらいものになる。
テスト期間、休み時間に低学年の子どもたちが委縮はしないのか
「小学校低学年からの教科担任制の充実」
「専門性の高い、きめ細かな指導や複数の教員による指導」1年生から教科担任制?
教科の免許があるだけで、専門性が発揮できるのでしょうか。
中学の先生は、小学校での経験が圧倒的に不足、英語の先生が小学校で英語を教えられるのかといった声も聞かれます。 
教科担任制の充実は教員の増員なくては困難。
白川郷学園は114人 藍川266人 藍川東407人 学校規模が大きく違う
義務教育学校として、教職員。養護教諭・事務職員が増えるわけではありません。
教員の働き方改革が、これによって進むのか。見えてきません。

小人数学級で良いじゃないのか 
学年で子どもの数が増える小学校間の統合 中学校間の統合も選択肢のひとつ 
義務教育学校がベストの選択か、疑問がぬぐい切れません。

芥見東小学校に義務教育学校が設置 
武道場をどうするのか プールは小学校用 どうする・・施設面での課題も多々
自治会だよりなどによる自主的な意見表明はありましたが、
教育委員会自らが地域住民に説明する機会は皆無。地域における議論が希薄
芥見東の有志で、この課題をきっかけとして、街づくりについて自主的な議論の場が設けられました。私も参加させていただきました。これはこれとして意義あるものであったと心得ております。
急ぎすぎの感    川辺町 白川町
 

第45号議案 令和6年度岐阜市下水道事業会計予算
第46号議案 岐阜市下水道条例の一部を改正する条例制定について
 下水道の料金、一般家庭平均(20㎥)で、2739円が3025円 
1割の286円/月 値上げは料金の引き上げ 
公共料金は節約しようのないもので、物価高騰に追い打ちです。
 汚泥からのリン回収事業を全面否定は致しません。広義に環境対策であり一般会計が応援すべき。企業会計では無理がある。

 
請願第1号 治安維持法犠牲者名誉回復実現の意見書採択を求める請願

治安維持法は、反戦、社会運動はもとより、ものの考え方・言論、さらには芸術・文化など様々な分野にまで「こじつけ」の拡大解釈によって、逮捕・投獄し国民の自由を奪った天下の悪法でした。新興宗教・キリスト教徒も弾圧されています。自由が奪われたその先は泥沼の侵略戦争です。
戦後、この法律は廃止され、犠牲となった人々は、そもそも罪がないものとされました。
そして、主張も認められ、主権在民、基本的人権、恒久平和が現憲法にも明記されました。
称えられるべき人々です。
しかし、戦後80年になりますが、いまだ国から謝罪すらない状況です。
ごめんなさい!となぜ言えない!非国民のレッテルを張りっぱなしでいいはずがない!
請願の願意は妥当。採択を主張します。

請願第2号 学校給食費の値上がり分を保護者負担とせず、引き続き公費負担とするよう求める請願
1号議案で述べた通り。本来無償化がなされるべき。
就学援助などは申請主義 申請にためらう保護者少なくありません。
義務教育に経済格差を抱かせてはならない。
でもせめて値上げだけはやめての切実な市民の思いです。
値上げによる家計圧迫は必至です。削りようがない、ほかの何かを節約
地域経済活性化の有効策としても、負担の軽減は効果ある。



請願第3号 18歳の年度まで医療費助成制度の拡充を求める請願
子どもさんの医療費助成制度の年齢引き上げ
自治体が独自に行っている助成制度に対して、国はペナルテーを課してきましたがこの程、撤廃されたところです。自治体が国を動かしたといえます。各務原市も年齢引き上げをこの議会で表明された模様です。市で引き上げできていないのは岐阜市だけです。国の責任において助成制度を確立させるためにも、他の自治体と足並みをそろえ拡充に踏み出すべき。

緊急事態条項に関する…意見書

新型コロナ感染症、震災などの体験からの教訓は、平時からの備え。
感染症病床の数が不十分であったこと、保健所の数が減らされてきたことから感染症拡大期に苦戦を強いられたのではなかったでしょうか。
災害時も同様です。河川整備や、災害弱者対策など平時からの備えが決定的に重要であることは明瞭です。
災害直後や爆発的パンデミック拡大時には、被災者に最も近い自治体の役割が決定的。
詳しい状況把握も不可能な政府に集中させることは、むしろ感染者や被災者の迅速な救護・救援を阻害しかねないものです。
緊急時への対応の議論は。無制限の人権停止状態を招く憲法改悪につながりかねない

自民党の憲法草案の4項目目には、「緊急事態条項」が盛り込まれています。
ここで述べられている「緊急事態」は武力事態も含め法律による認定で、いくらでも解釈の拡大が可能であり、国会に対して事後報告、緊急事態宣言の効力が続く限り衆院は解散されないものとされています。
こうした提起が政権与党から提起されているときに、ダイレクトではありませんが国会などの議論を喚起すべき意見書提出は適切とは思えません。

憲法の緊急事態条項が乱用され、人権を侵害し、言論抑圧につながる危険は、歴史からも明らかです。
明治憲法下の1923年関東大震災の際、戒厳令の一部を緊急勅令によって施行した結果、朝鮮人の虐殺事件は引き起こされています。
戦後制定された日本国憲法が緊急事態条項を設けなかったのは、こうした痛苦の経験を踏まえたものです。
歴史の教訓に学び、立憲主義や三権分立、人権尊重の現行の法体系の下で、国民の命や暮らしを守る政治が今こそ求められます。

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