市政の動き−議会・政策・見解
【11年6月議会報告4】地震や台風に備えて、山林やガケの安全対策を
岐阜市は山やガケ地が多く、地震や台風などで大規模な自然災害がおきる危険があります。被害を事前に防ぐ対策について、堀田信夫、中川ゆう子両市議が質問を行ないました。
山の管理が放置された結果、山が荒れ、土石流が住宅地に流れてきたり、年間に数本、倒木が市内で起きています。
森林の計画的な伐採や整備には多額の費用がかかり、所有者が経済的に余裕がなく整備することができないこともありますが、近所の住民にとっては深刻な問題です。昨年の夏には、実際に倒木により住宅がつぶされるという命に関わる事態が起こりました。
加えて、ガケ近くの住宅でも深刻な問題があります。
5月中旬、3日間ほど降り続いた雨で、芥見地区内の住宅用地のり面が崩れ、家が傾くガケ崩れが発生しました。民間宅地造成地のガケ地について“キケン”の指定はされますが、その対策に行政の支援はありません。今回のケースも復旧について開発事業者が倒産していて、どこにももちかけられず莫大な費用に途方にくれることとなります。“キケン”箇所は市内191ヶ所とされていますが131ヶ所が未整備です。市内にはガケ地が多くあります。民間の木造建築物の耐震診断が無料でやってもらえ補強工事助成もあるのですから、地盤についても同様の支援が必要です。
ガケについては、他都市の事例などを調査して研究し、荒れた山については、新たな里山整備を県と協力して行なっていきたい、と前向きな答弁がありました。
自然災害が起こす災害を事前に防ぐ対策が必要です。